2008年10月30日木曜日

2008年10月6日第3回ミーティング@極地研

第三回のミーティングは、場所を変えて極地研で行なわれました。今回はまた新しく、南極の昭和基地における隊員同士の連絡の場であるウェブサイトを作っていたwikiのスペシャリストSさん、James所属のシャープなYさんが加わってくださいました。第二回でのノルマ、メンバーそれぞれも書き込みを充実させること、そして身近な人をさそって登録、個人・地域のページについての情報を書き込んでもらうこと、その経験をへて気がついたこと・・・など、言いたいことをそれぞれに言ってもらいました。
↑ YasuakiさんがASAFASの事例を紹介

◆Takuroさんがもっとも早くページの充実にのりだしてくれたので、みなそのフォーマットにならいつつ構築していることがわかりました。つまり、人を誘うときもフォーマットを決めて書き込んでもらい、あと自由に書き足すスペースも作ればよい、ということに。
◆Sumitoさん、Kotaroさんは個人ページのほかに、フィールドであるロシアのページをよく書いてくれています。Kotaroさんのページの南極での写真は、やはり圧巻です。写真があると文字だけでなく、ページが楽しくなることは明らかです。またSumitoさんはグリーンランド、また記述方法で参考になったのは、「ある時点で自分が経験したこと」を自分の場合、という事例として書き込めばいいと思って書いた、ということでした。そうです、このサイトがめざすところの知の構築とは、個人の経験の構築であって、外務省などお役所が出す最新の一般化した情報、である必要はないのです。そこがまた、ウリだと思いました。また、異なる人が同じ地域に行ったときのことを、「私が行ったときはこうだった」と書けばよいのです。
◆なかなか、みなさん、「誘う」のが難しいらしい。日本人はやはり全般にシャイなんですかね。海外でウェブをたちあげるときの苦労と、おそらく?違うのだろうか。
◆研究会などにスペースをあげる、という点については、個人のページしかり、それがこのサイト内で増殖するのはおかしいので、あくまでも必要事項とリンクをはる、ということに。既存の、フィールドワーカーにとってためになるサイト、またフィールドワークする研究者たちのコミュなどを、横につなげるリンクをはることを目的にしたらいい。
↑ Sumitoさんは北海道から話題の生キャラメル、
Wakanaはケニアのナッツ、Takuroさんは韓国から
海苔をもってきてくれました。Yasuakiさんはひたすら説明をつづける・・・

◆Yasuakiさんはかなり頑張って地域のページも充実してくれています。見易さ、を追求して細かく項目をわけてページ化していることが、少し論点に。ようはwikiの使い方の問題で、関連づけ、階層化をうまくしないといけません、wikiは使い慣れるまで、ちょっとかかるかもしれません。同じwikiでもいろいろあるのですが、誰がいつ、どこを更新したかがはっきりと追跡できるmediawikiでやっていく、と決めました。セキュリティ上もそのほうがよい。しかし、mediawikiでなにができるのかは、そのときどきによって要研究。

◆参考になったのは、Sさんがご自分でつくっておられる、雪氷学会の北海道支部、山岳部、などなど管理なさっているさまざまなサイトを見せてくれながら、またその運営の苦労と工夫を語ってくれたこと。おおいに参考になりました。理系の人はウェブに身近にいるイメージが、どうも文系の私にはあったので、「なかなか思ったようにみなさん、書き込んでくれません」という苦労話にはちょっと驚きました。
◆しかし、どこに誰が、どのくらいの期間、出張しているか、というフォーマットとそれが自動的に表になってみられるシステムなど、みな感動してみました。どの地域に、誰がフィールドワークに行く予定なのか、またいま行っているのか、など分かるといいな!と。

これは、将来的にわれわれのサイトにも導入できるか課題です。
★せっかく極地研にきたのだから、とみんなで低温室に行って休憩?
 みな、順番に好きなダウンジャケットを選んで身に着けます。ごつい長靴もあり。みなわくわく状態。
事務局のTomokoさんの眼鏡、低温室からでてきたら曇っちゃいました。気温マイナス20度の世界なので。
 また驚いたことに(極地研ではあたりまえ)、中に入ったらダウンスーツを着た人たちが何人も、研究手伝いの作業をしていました。なかには南極から持ち帰った氷がたくさん。
◆大サービスで、お疲れさまの飲み会では、「男のなかの男」とよばれる極地研のM先生が南極の氷をもってきてくれました。欠片をもらって、各自グラスに浮かせて一杯やりました。とけるとき、音がしました。こまかな、シャワシャワシャワ・・・という音が。ウン億年前に閉じ込められた空気がでてきている・・・・
SumitoさんはDaichiさんに、「女の子をくどくときに使うといいです」と入れ知恵。たしかに、この音はいろんな想像をかきたてます。「ウン億年前の音がする」とか・・・目が遠くにいってしまいますね。たしかに、くらっとくるかもしれません(笑)。「南極の味がする!」と言ったら鋭いYさんに「南極をなめたことあるんかい!」とつっこまれました。
 飲み会には、北海道の気象庁の方、今度50次隊で南極に行く方、極地研のPDの方、などもくわわりそれぞれが専門のこと、地域のことを聞いたり聞かれたり、オンラインだけでなくやはりオフラインでの交流が重要だ!と会話が飛び交いました。異なる分野の人に、自分の研究、自分の分野についての傾向を話す――これはとても重要なことです。今回も、刺激にみちたミーティングでした。